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Orchestra

初演:2024年2月12日 @石川県立音楽堂コンサートホール

案内役:池辺 晋一郎 / Shinichiro Ikebe

指揮:垣内 悠希 / Yuki Kakiuchi

演奏:オーケストラ・アンサンブル金沢 / Orchestra Ensemble Kanazawa

箏:日原 暢子 / Yoko Hihara

能舞:鵜澤 久 / Hisa Uzawa

踊り:藤間 寿 / Kotobuki Fujima

能舞監修:村上 湛 / Tatau Murakami

「加賀・金沢~記憶の彼方へ」は2023年1月、私が初めて金沢を訪れたときの印象を曲に込めたものです。情緒あふれる街並みに、近代的な建物。伝統と革新が共存する美しい街の印象を、音楽にしたいと思いました。

曲は“金沢の歴史”と“茶屋の情緒”をイメージした、2種類のメロディーから構成されます。また、金沢と縁の深い“能”のノリや、“鼓”に用いられるリズムなど、和のモチーフを全曲に散りばめました。

曲の冒頭は過去へのタイムスリップを描写しており、“鼓門”に始まり、繰り返されるメロディーが変化するたび目の前に新たな景色が広がっていきます。太く豊かな犀川と浅野川。長町武家屋敷跡、兼六園、尾山神社、暗がり坂、…。訪れた土地の記憶は「音形」や「音色」となって、曲の随所に表れます。箏とオーケストラ。溶け合い、ときには拮抗する“和洋”の響きを、新旧が美しく交錯する金沢の風景と重ねました。金沢は現在(いま)も、“記憶の彼方へ”と私たちを鮮やかに誘います。聴いてくださる方にも、音楽で巡る“金沢”をお楽しみいただけたら幸いです。

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